家計の中で主婦のやりくり次第で変動しやすいのが「食費」です。月額、どのくらいの金額にまとめれば節約上手で賢い主婦なのか?を今回は考えてみたいと思います。
雑誌などでよく見る「食費、月に3万円」は真実か?
主婦系の雑誌で節約上手な主婦として紹介されているのが「4人家族で月に3万円以内の食費」の例です。
そうした例には、まとめ買いや、常備菜の活用、フリージングや、安い食材を使った節約料理などが紹介されています。ひとつひとつの主婦の知恵やテクニックは、もちろん勉強になるものもあります。ですが、それをお手本に「じゃあ、うちも4人家族で月3万円を目指そう!」となると、厳しい現実があると思います。
どこまでを「食費」にいれるのか?
テレビによく出ていたり、「藤原さんちの毎日ごはん」などの書籍をだされているカリスマ主婦のみきママさんをご存知でしょうか。みきママさんの書籍は『1週間6000円で作れる家族4人分のレシピ』というのがキャッチフレーズでした。みきママさんの例で考えてみましょう。
1週間6000円なら4週間=1か月で24000円ですね。3万きってる!すごいと思いますが、これは実は主に晩ごはん分です。朝ごはん、昼ごはんは含まれていません。晩ごはんの生鮮食品とお米代のみになります。
常備食材、調味料、飲み物、お菓子は別です。
毎日、ご主人のお弁当を作っている方も多いと思いますが、この6000円にはそれは含まれていないのです。
4人家族といっても、年齢層は?
「藤原さんちの毎日ごはん」 を出版された頃のみきママさんのお子さんの年齢は6歳と2歳の男の子でした。
ご存知のように、幼児と小学生や中高生、女の子と男の子では食べる量がまるで違います。
4人家族といっても、年齢層によって栄養の必要量も当然変わってきますから、食べる量も違って当然です。
家族4人で食費3万円以内を目指すのは無理がある!
3万円を1か月30日で割ると、1日あたり1000円です。家族4人で割ると1人1日250円ですね。
250円を1日3食で割ると1人あたりの1食分は83円です。
カップラーメン1つ、菓子パン1つを買うのも厳しそうです・・・。
食費3万円以内の裏事情
4人家族で料理上手と評判のママ友が、「1ヶ月の食費は3万円くらいにしているの」と言っていたことがありました。しかし、よく話をきくと実は実家から毎月、大量の食品が届いていて「すごい助かる~」とのこと。
あとは、お米は実家から送られてくるとか、親戚が野菜を作っていて定期的に送られてくるという友人もいました。
ご主人のお昼代は現金で渡していて食費に計上していないとか。食費が少ない家庭にはそれなりの理由があると感じました。
総務省統計局の家計調査では2人以上世帯のひと月の食費は7万円
総務省統計局の家計調査によると、二人以上世帯のひと月の食費はおよそ7万円です。
この中には菓子類、酒類、外食費が含まれており、これらを除いた食材費に該当する金額は5万1千円程度になります。
月3万円以内におさめなきゃと、無用なプレッシャーを感じる必要はなさそうです。
家族4人で食費4万円以内におさえたら、かなりの節約上手主婦!
以上のことから、菓子類、 酒類、外食費 を含まずに、食費4万円以内におさえられたら、かなりいい線いっていると思います。ただし、外食の回数が多すぎるために食費が低いという状態なら本末転倒ですけどね・・・
外食は月に1~2回程度で、5000円~1万以内であれば食費とのバランスはとれているようです。
食事は健康を維持するためにも大切です。「食費節約!」にばかり、頭がいってしまうと、下手すると家族の体調も影響を及ぼしかねません。家計を見直すときには食費よりも住居費や通信費、保険料など「固定費」から見直すことが先決です。見直しに手間がかかる分野ではありますが、一度、見直してしまえば、毎月大きな削減が期待できるので、できるだけ早めにメスをいれたほうがいいです。