子どものいない転勤族の妻がうつや孤独感から脱出するには??【転勤族の妻と不妊】

転勤族の妻

転勤族の妻の新婚時代について書いた前の記事の続きです。「子どものいない転勤族の妻」といっても、色々な時期にわけられると書きました。

今回は、私が最も辛かった不妊で悩んでいた時期についての体験談です。

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転勤による引越しと、不妊治療でダブルのストレス

もともと生理周期が短かったこともあり、子どもが出来にくい体質なのかなという心配はありました。

1年たっても、2年たってもコウノトリが現れないため3年目から婦人科に通い治療を始めました。

そして結婚して4年目に、夫の転勤で東京へ。この時が私の精神状態が最悪だったことを記憶しています。新しい土地での新生活がスタート。3年間住んでいた前の土地では、同年代の友人ができて楽しくなっていた頃でもあります。

東京に転勤後、家の片付けが落ち着くとまたなんともいえない孤独感に苛まれました。これではいけない、家から外の世界にでなきゃと、また仕事をスタートしました。

しかし、この選択があまりよくなかったかもしれません。

前職と同じ医療関係の仕事でしたが、あまり経験のない分野でした。想像以上にストレスフルで、仕事に慣れるのがとても大変でした。

東京でも不妊治療を開始しましたが、思うような結果がでず、仕事に慣れないストレス、子どもができないストレス、新しい土地での孤独感でのストレス・・・いろんなものがまぜまぜでウツっぽくなりました。

アロママッサージでカウンセリングをうけた

うつうつとした気持ちが辛くて、誰かに助けを求めたくなりました。でも、友だちがいません・・・。

何か私を癒してくれるもの・・と、今まで行った事もないアロママッサージをネットで探して予約しました。

先生はとても優しい方でした。アロママッサージは心理カウンセリングではありません。ですが、その時の私は自分の辛さを誰かにわかってほしい!という気持ちが強くて、マッサージの前のカウンセリングで自分の思いを涙ながらに語ってしまったのでした。

こういう精神状態の時って、宗教だったり、怪しげな占い師だったりにひっかかりやすいように思います。ほんとにこの時の私はひどかった・・・。優しい、いい先生で良かったです。

先生は、自分自身も子どもに恵まれていないこと、だけど自分でアロマのサロンを経営している、今目の前にあることをただただやらなければいけない、走りつづけなきゃいけないと思っていることなどをお話してくれました。

そして「自分で自分をこうやって抱きしめてあげて。よくやってる、がんばってるってほめてあげて」と、自分自身のからだをぎゅっとしながら話してくれました。

先生のお話をきいたら、自分は「子どもがほしい!」と頭がいっぱいになっていることに気がつき、なんだか恥ずかしくなってしまいました。

先生は、同じように子どもに恵まれてはいないものの、一生懸命に毎日を過ごしていたからです。

夫の沖縄出張についていった・・・一人旅で気持ちの持ち方がかわる

アロママッサージを受けた後、少し気持ちが癒されたように思います。

その後、夫が沖縄に出張することになりました。 なかなか沖縄に旅行する機会もないので 一緒についていくことにしました(もちろん私の分の旅費は自分もちですが) 。。

沖縄に着くと、夫は仕事なので夜以外は私ひとりです。1人で地図をみながら、あちこち沖縄を一人旅・・・。初めての沖縄は南の島!という感じで、海外にきたかのような気分を味わえました。

昼間は知らない土地でひとりで過ごす中で、

「人は結局、ひとりなんだな。。。」という当たり前のことを、感じました。

夜になると夫と会って、美味しい食事を食べたりすると

「あぁ。幸せだな」と単純に思いました。

この沖縄旅行で、私は「人は生きるも死ぬも結局ひとりだということ」を感じるとともに、夫と過ごせることの幸せも実感しました。

今まで「子どもがいない」と、満たされないような感覚でいっぱいになっていましたが

「自分には何も足りないものはない」

「子どもがいたら、ステキなことだけど、子どもがいない今のままで何も足りないものはない」

と、何かストンと落ちたような気持ちになりました。

忘れられない沖縄旅行です。

「転勤は少し長い旅行」

私が結婚退職をするときに、職場の先輩がお別れのメッセージにこんなことを書いてくれました。

「これからあちこち転勤しますね。転勤は少し長い旅行だと思って楽しんでください」

不妊治療と、転勤や転職でのストレスで押しつぶされていた私は、沖縄旅行をおえると気持ちの持ちようが変わりました。職場の先輩からのメッセージを読み返し、この東京での新しい生活も沖縄旅行のような「旅行」なんだと思うと、なんだか楽しく思えてきました。

もともと旅行なんだから、その土地で孤独でもいいんです。当然です。

なんだかそんな開き直りが私を強くしました。

そして、夫といられる幸せをもっと実感しようと思いました。

孤独を受け入れた先に待っていたもの

よく「子どもがほしい!ほしい!」と強く思いすぎると子どもって授からないんだよね・・・なんて話をききます。

私の場合もそうだったかもしれません。「子どもがいたら、転勤先でも友だちがすぐできるのに」「子育てで忙しくも楽しい日々をすごせるのに」と、

「こどもがいたら・・・」とか、「こどもがいないから・・・」とかネガティブなとらえ方ばかりでした。

常に満たされていない気持ちだった自分に気がつき、「今が充分幸せ!」と心から思えて間もなくでした。コウノトリがやってきたのは・・・。

今、思うとドン底だった時にコウノトリが来なくて良かったかもしれません。生まれる赤ちゃん、相当プレッシャーですよね。。。

1人の時間と、夫婦二人の時間・・・どちらも幸せです

「孤独から脱出するには?」というタイトルで書きましたが、脱出しなくていいんです。孤独は受け入れるものだと思います。

私の場合、「子どもがいなくても輝いているアロマの先生」や、「沖縄旅行」がひとつの転機になりました。自分ひとりの時間も、夫婦二人の時間もどちらも幸せです。

全ての転勤族の妻にお役に立つ体験談とは言いがたいかもしれませんが、こういう人もいるんだなぁと読んでもらえたらうれしいです。

転勤族の妻は孤独感で押しつぶされそうな時期を経験しながら、5年、10年、20年と少しずつたくましくなっていくのではないでしょうか。

私は転勤生活に終止符をうち、定住してしまいましたが、なんだかそろそろ引越ししたい・・・な~んて思ってしまったりしてますよ(^^)

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