ワーキングマザーが仕事に復帰するときにいちばん気がかりなのが「子どもの病気」ではないでしょうか?とても理解のある職場なら別ですが、度々「子どもの病気」を理由に仕事を休むのは気が引けるものです。我が家は転勤族であり近くに祖父母が住んでいなかったため代わりにみてもらうこともできず、冬になると子どもの体調にビクビクしてました。
インフルエンザ、骨折…病児保育に助けられた
子どもが骨折をして、子ども園から休園するように言われた時がありました。全治2ヶ月との診断です。この時に病児保育にどれだけ助けられたかわかりません。
また、普通の風邪なら2日ほど園を休めばすみますが、インフルエンザは出席停止が5日間です。土日をうまくはさめばいいですが、最悪月曜から金曜まで出席停止、おまけにもう一人の子どもも罹れば10日間です。インフルエンザに罹患した子どもの病児保育を行なっていないところもあるようですが、私が住んでいたところはオッケーだったので、ほんとうに助かりました。
「病児保育」の充実度は、都道府県によってだいぶ違いました。地域によっては病児保育の絶対数が少ないために、申し込んでも断られることがあるようです。
私が頻繁に利用していた病児保育のある県は子育て支援に力をいれていることもあり、比較的利用しやすかったと思います。
といっても、インフルエンザの流行期は断られることもあるので、朝の子どもの様子には気を配り、熱を測って発熱していることがわかれば、病児保育の受付時間の開始とともに電話をし、利用の予約をすることもありました。
子どもが骨折のとき子ども園からは休園するように言われましたが、長期の休みになる場合は親が仕事を継続できないこともあるので市役所に直接、相談にいけば先生を増員してくれるなどの対応をしてくれる場合もあるようです。
うちは病児保育で対応しましたが、誰かサポートしてくれる人がいれば子どもは園の生活を続けることができるので、先生の増員なり、ファミリーサポートなりをを探すなど行政に相談するほうが子どもにとってはいいかもしれないです。
はじめての病児保育の利用の日のこと
子どもが病気の時は、母親が側にいて看病してあげるのが理想だと思います。病気の時に子どもは知らない人に預けられるのは心細いですからね。だから、初めて利用する時には母親の責務を果たしていないようで罪悪感がありました。
実際、病児保育をはじめて利用する時に、40度の熱で真っ赤な顔をしている子どもに「今日はお母さん、仕事だからびょうじほいくっていうところにいてくれる?」と子どもにきいたら「そんなのむり~」って泣かれました。あの時のことはいまだに忘れられません。
結局、その日は私と夫と半日ずつ仕事を休み、少し熱が下がってきた翌日に子どもは病児保育デビューをしたのでした。
病児保育での1日と病児保育の様子
預ける当日の朝、お弁当を持たせなければいけないですし、持ち物を細かくいろいろ指定されているので準備はいつもより大変です。ですが、子どもは「お母さんのお弁当」がうれしい様子でした。子ども園と違い、好きなおもちゃや絵本、DVDももっていけます。
病児保育にいくと、看護師さんと保育士さんと個室で面談をして、子どもの様子や病院からの指示、気をつけたほうがいいことなどをお伝えします。朝の食事内容など細かく記載した書類も提出します。
病児保育に預けると心配なのが「他にも病気をもらってこないか」ということなのですが、感染のおそれがある子どもは保育士と1対1で、個室での対応をしてくれるときき、とっても安心しました。
そして更に安心ポイントが、この病児保育は病院に併設されていたため、1日1回、小児科の先生が巡回してみてくれるということです。
看護師さんはこまめな検温はもちろんのこと、子どものお昼ねの間も呼吸の様子を数分おきに観察し、記録をとってくれていました。
普段利用する子ども園と違って、子どもの人数に対して保育士や看護師の数が多いため、スタッフの方々もバタバタしている様子がなく、ゆったり静かな雰囲気でした。
18時まで利用できました。お迎えにいくと、個室で子どもの様子などを簡単に伝えてくださり、また1日の様子を書いたものを渡してくれました。
病児保育を利用しての子どもの様子
利用するのに気がひけた病児保育でしたが、実際に利用した子どもはとても楽しかったようです。
「楽しかった!またいきたい!」と言ってくれた時はなんだか救われました。
普段の園と違って、自分だけを見てくれる先生と過ごせるうれしさや、トムとジェリーなどDVDをみれるのも単純に楽しかったようです。
紙での製作をする時間もありますが、 安静にしなければいけないので、 DVDをみる時間が普段より増えてしまいます。骨折で長期に利用した時はあまり教育的にはよくないかな・・・と思ったりもしました。病児保育の中では療養がメインなので仕方ないですね。
なので、年長さんのときは入学準備のための進研ゼミや、スマイルゼミのタブレットを準備し、持て余す時間に取り組むよう渡したところ、すごく意欲的に取り組んでいたようです。骨折だと動けないものの、元気!なので。
病児保育を利用するにあたっては病院を受診しているのが条件
とっても助けになる病児保育なのですが、利用に当たっては小児科を受診しているのが条件です。
なので、終業後、園に迎えにいって発熱していることがわかる→急いで病院にいく→小児科の先生に病児保育の利用にあたっての必要な書類をかいてもらう→翌日朝、もしくは病児保育の受付時間内ならその日に予約の電話をする→翌日朝、病児保育に預けに行く という流れであれば、仕事を休まなくてすみます。
ですが、当日の朝、発熱していることがわかると、結局は病院が開いた時間に受診をしないことには病児保育には預けることができないので最低でも半日くらいは休みをとる必要はあります。
でも、発熱した直後の一番辛いときには子どもの側にはいたいという思いもあったので、インフルエンザの一番高熱でつらい1日目にはできるだけ仕事を休むようにしていました。
ファミリーサポートも利用した
子どもが骨折した時は、ちょうどインフルエンザの流行期と重なっていました。なので、流行がおさまるまでは、病時保育の利用が難しいといわれてしまいました。
そんな時に、行政でやっているファミリーサポートを利用しました。有償ボランティアです。これはサポーターさんのお宅や、子どもの自宅でみてくれるものです。サポーターさんさえ良ければ、時間の融通がききますし、骨折で痛みがひどい時にこどもを動かさなくても自宅にきていただけたのは助かりました。
ただ、わたしの住んでいた地域では病児保育が1日利用で2000円ほどだったのが、ファミリーサポートだと1時間500~600円くらいでした。長い時間を預ける時は病時保育、ちょっとしたときはサポーターさんという風に使い分けたりもしました。
手帳に病院の休日や開業時間、連絡先を書いておく
先述したとおり、病児保育の利用には病院の受診をすませておくことが条件です。ファミリーサポートもそうです。
曜日や時間帯によっては、いつものかかりつけの小児科が開いているとは限りません。なので、近隣の小児科や小児科専門でなくても「内科・小児科」と看板をだしているところも含めて、開業している時間帯や休日、連絡先をまとめて手帳に書いておきました。
だいたい18時頃には終わってしまう小児科が多いのですが、「内科・小児科」だと20時頃までやっているところもあったりします。更に遅い時間帯までやっている夜間診療センターも記載しておきました。
また、病児保育の利用にあたり医師にかいてもらう書類も常に携帯し、園に迎えにいったその足で病院にいけるようにしてました。
東京都心や関東のほうがサービスが充実している
私は地方在住時、主に病児保育の利用で乗り切りましたが、関東だとマンガ「37.5度の涙」のモデルにもなった「フローレンス」の利用ができると思います。こちらだと、子どもの通院もしてくれるようなので、ほんとうに仕事が休めない状況のとき助かりますよね。
仕事に復帰するときにとにかく情報収集!
住んでいる地域によって状況が違うと思いますので、行政の相談窓口やインターネットを駆使して情報収集することが大切です。はじめて病児保育を利用するときは不安もあると思いますので、突然利用する前に、事前に子どもと見学に行ったりするとベターです。
子育てをしていくうえで、近所のママ友に助けてもらったことはいくつもありますが、「こどもの病気」のときは助けになりません。ママ友にも子どもがおり、うつるからです。
なので、子育てのサービスを最大限に利用して、できるだけ子どもに負担のないように、病気にかかりやすい時期をのりきりたいものです。
普段から突然休んでも大丈夫なように仕事の仕方を意識する
普段から職場で自分の仕事が誰にでもわかるようにしておくことも大切です。ひとりで案件を抱え込まず、上司や同僚にほうれんそう(報告・連絡・相談)をしておくことは言うまでもないことです。子育てうんぬんに関わらず、組織として働いていれば当然だと思います。
また、書類も自分の机の上になんだかゴチャゴチャどっさり・・じゃなく、誰もがわかりやすいようにファイリングしておき、すぐに他の人にも電話で指示してわかるような状態にしておくことです。
可能であれば夫にも時間休を数時間でもとってもらえると助かります。妻のほうが職場に数時間でも顔をだせれば職場での印象も違ってきます(苦笑)
以上、私の体験からまとめてみました!いやぁ~当時はバッタバタでしたね・・・。